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BIMとDISTOツール

作成 bwauters

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02/26/2019

私の名前はŽiga Rajšterです。ライカジオシステムズで製品管理のインターンをしています。DISTOをBIMと連動させると、建設プロセスがいかに改善されるかを説明させていただきます。その前に、建設において発生する基本的な問題を見てみましょう。それで私たちのアドバイスが適切であることがお分かりになると思います。    

建設業での最大の課題のひとつとして、各ステージにおけるビルディング・ライフサイクルコストの平均の配分というのがあります。

BIM Average Building Lifestyle Costs

建設費用(~27%)と比較して設計費用が最小限(~3%)なのは当然だと思います。しかしこのチャートを見て最初に驚いたのは、ビルディングの維持費でした(~70%)。なぜこれほど比率が高いのでしょうか?明らかな理由としては、以下が挙げられます:      

  • 元の設計図がないため、実物を元に再現されなければならない。
  • あるものを修理するのは、それを建てるよりも費用がかかる。
  • ビルディングが、設計図通りに建てられていない。
  • ビルディングが粗末に建てられている。
  • ビルディングが管理されていない。
  • 細かい修理も、時間の経過とともに深刻化する。

そういうわけで、ビルディングのライフサイクルの全ステージ、特に管理の部分で費用を最小化できるよう、建設とビルディングを管理することが目標になります。このためには、BIMプロセスが鍵になります。ただし、成功するためには、データを素早くそして確実に捕捉することが重要です。ライカのツールを使ってこれがどのように達成できるかを、いくつか例を挙げて説明したいと思います。      

3D Disto

ある投資家が、古くなったホテルを購入して改修するとします。古い平面図はありますが、より効率的に管理できるよう、BIMモデルを作りたいと思っています。そこでまず、ビルディングを分析し、既存スペースのデジタルモデルを作成することから始めます。これを達成する方法は、いくつかあります。平面図から直接おこす方法、従来の距離計を使って現場ですべての長さを測定する方法、トータルステーションを使って測定する方法、またはLeica 3D DistoFTA360-Sアダプターを付けた DISTO S910を使って測定する方法、などです。他の方法と比べ、この2つの機器を使う利点はたくさんあります。どちらも携帯性があり、使い方も簡単、素早く結果を出せ、そしてお手頃な価格です。建設現場に持って行き、室内のコーナーやドア、窓、移動できない機器や家具など物体のポイントを測定できます。そして簡単な操作でデータをDXF形式でエクスポートし、そのファイルをもとに設計図を作成できます。                

以上のように、DISTOは単なる距離測定支援ツールではありません。デジタルエンジニアリングのプロセスに直接つながるツールなのです。  

DISTO D110 Bluetooth

さて、例の投資家とホテルに話を戻しましょう。 設計段階の後は、BIMモデルは建設チームの手配や建設プロセスの監視など、主に管理ツールとして建設プロセスに使用されます。Magic PlanやRedStick、SiteDraw、Orthographそしてその他のアプリをDISTOレーザー距離計と共に使うと、測定値をDXFにエクスポートしそしてそれをBIMモデルと比較することで、建築中のものを確認することができます。BIMモデルは主にIFC形式ですが、DXFにエクスポートされたものとの親和性は高いです。    

ビルディングが完成したら、投資家と建築請負人はホテルの引き渡しを行います。ここからこそが、BIMの出番です。ビルディングのオーナーまたは管理者のところには、修理やアップグレードするために必要な情報がすべてあります。また、ホテルの現状を反映させるために、そのモデルを積極的に更新することもできるようになります。例えば、ある客室の電球を交換する必要があったとします。電球はBIMモデルに掲載されているため、業者はどんな電球なのか、どこを交換する必要があるのかすぐわかります。これはもちろん簡単なケースですが、情報がどのようにBIMモデル内を流れてゆくか示しています。          

このビルディングのライフサイクルにおけるこの時点でのDISTO使用事例として、水道管の水漏れを考えてみましょう。BIMモデルには設計図がすべて3次元で入っているわけですから、水道管も表示されます。それをDXFファイルとして3D DISTOにエクスポートすれば、それを3次元のポイントとして実際の現場に投影することができます。室内に3D DISTOを設置すると、壁の裏にあるパイプが、壁に映像として投影されます。      

BIMを使うことで恩恵を受けられるものは、たくさんあります。以上は、日々のタスクがいかに簡単になるかのほんの一例です。DISTOとBIMを組み合わせることで、仕事の流れが根本的に変わります。是非皆さんもお試しになってみてください。  

製品管理インターン、Žiga Rajšter